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『かないくん』
谷川 俊太郎 作 松本 大洋 絵 ほぼ日 発行 ヤング 726.6/マ
詩人の谷川俊太郎さんが「死」についての絵本を書いてほしいという依頼をうけて一晩で書いたお話で
谷川さんの実体験がもとになっています。
小学4年生の少年はずっと休んでいるとなりの席のかないくんを気にしているのですが、ある日先生から
かないくんが亡くなったことを知らされます。
少年は自分なりに同級生の死を受け止めようとし、答えのない問いを考え続けます。
後半は時が流れ、少年は死が間近にせまったおじいさんとして登場し、かないくんのことを思い出しながら
孫娘と死について静かに語りあいます。そしてやがてその日を迎え、知らせをうけた孫娘の心情は…。
「死」という誰もわからないものに対して答えはないけれど考え続けてしまうこと、実感のわかない幼さ、
年を経てわかるもの、年を経てもわからないもの、そして次世代に受け継がれていく感覚のような普遍的なものが
つまった1冊。大人にもおすすめの絵本です。